ウッド・ダンベル体操で健康長寿・転倒予防
解説 和歌山大学教育学部体育学 中 俊博 教授
ウッド・ダンベル体操は、ウッド・ダンベルを用いて行うトレーニング法で、主に上肢を中心に、手軽で場所をとらない軽い負荷の筋力づくり運動です。各6~10回で、休憩を入れて3セット行います。
椅子に座った状態で、右手でダンベルを持ち右肘を右膝の上におきます。
左手は右肘をしっかりと固定します。
右肘を曲げて、ダンベルを肩の高さまで持ち上げ、元に戻します。
ダンベルを左手に持ち替えて、同じようにします。
曲げる時、息を吸い、伸ばす時、息を出します。
ちからこぶ(上腕二頭筋)、その内部につく筋肉(上腕筋)
手首の手のひら側の筋肉(前腕屈筋群)
背筋を伸ばして行います。おろす時(元に戻す時)も力を抜かないようにします。反動を使わないように気をつけます。
両足を肩幅よりもややせまい程度に広げて立ちます。 その状態から、両足を軽く曲げ、次に背筋を伸ばしたまま上半身を前に倒し、 前に置いたイスや低いタンスなどの上に左手を置きます。 右手にダンベルを持ち、まっすぐぶら下げて構えます。 脇を締めて肘を曲げダンベルを脇の下まで引き上げ元に戻します。 ダンベルを左手に持ち替えて、同じようにします。 引き上げる時は息を吸い、伸ばす時は息を出します。
広背筋、大円筋
背筋を伸ばして行います。おろす時(元に戻す時)も力を抜かないようにします。反動を使わないように気をつけます。
両足を肩幅程度に自然に開いて立ちます。
ダンベルを右手で持ち、ダンベルのほうに体を傾けます。
骨盤を固定したまま、ダンベルの重さに少しずつ逆らいながら倒していく感じです。
もう一方の手は、頭の横に添えておきます。
ダンベルと反対側に上半身を横に曲げて元に戻します。
ダンベルを左手に持ち替えて、同じようにします。
横に曲げる時は息を吸い、伸ばす時は息を出します。
脇腹・横腹(内・外腹斜筋)
背筋を伸ばして行います。
バランスを崩さないよう、注意してください。
腰の位置は常に「一定」です。前後左右にぶれてはいけません。
手でダンベルを引っ張らずに、腹筋側部に意識を集中して行います。
反動を使わないよう気をつけます。
両足を肩幅程度に自然に開いて立ち、両手にダンベルを持ちます。 両手は下に垂らしたまま、両肩をすくめすように上げます。 そのまま、後ろへ大きくゆっくりまわしてもとの位置に肩を下ろします。 肩を上げる時は息を吸い、元に戻す時は息を出します。
僧帽筋
僧帽筋の力で、両肩が上がることに意識を集中して行います。 腕の筋肉は伸ばしたままにします。 動作中、顔は前を見ます。 反動を使わないよう気をつけます。